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「年末年始もご飯を食べて過ごすことができました」1ヶ月で257名に現金給付を実施。食べることもままならない若年層の困窮

2021年12月6日認定NPO法人D×Pは、親に頼れず年末年始の生活を乗り切ることが不安な10代~20代前半の若者最大250名に8万円の現金給付を決定。SNS等で情報を拡散すると、わずか1週間で380名の若者から相談が殺到しました。困窮する若年層の生活は想像以上に困難なものです。相談者の状況をデータと声でまとめました。

D×Pは、2021年12月31日までに257名(給付人数総数)に現金給付を実施

相談者の状況を面談で確認し、年末12月31日までに257名に給付金の振り込みを完了することができました。今回の8万円給付は、ご寄付で実現しています。多くの皆様からのご寄付いただき、目標としていた800万円に到達。257名に年末年始を過ごすための給付金を届けることができました。ご寄付いただいた皆様、本当にありがとうございました。

今回8万円の現金給付と打ち出しましたが、いただいたご寄付を必要な方に行き渡せるため8万円の給付は必要ないけれど、年末年始の生活に不安のある場合にはこれまで同様の3万円の給付を実施しサポートしています。

2022年1月20日までの累計

困窮の背景にある“孤立” 年末年始の給付の目的

年末年始は、クリスマスやお正月のムードも相まって家族に頼れない若者が孤独感を感じやすい時期です。学校やさまざまな相談機関も閉まるため、頼れる人や場も限られます。

経済的に困窮すると「交通費がない」「飲食するお金がない」「服がない、身だしなみを整えられない」など様々な理由から外出することも難しくなり、人との関わりも少なくなってしまうこともあります。相談者から、孤立している様子や孤独感を感じていると伺える声が届いています。

今年から新卒で東京で一人暮らしをすることになりました。社会からのストレスと孤独感の影響で鬱状態となり生活に困窮しています。
20代
アルバイトで生活費を賄うため、学業に専念する時間もなく不安です。日中は疲れが溜まり、集中して授業を聞くこともできません。家族に金銭などを頼ることもできず、家族の中で孤独感を感じています。
20代

孤立する若者に「あなたはひとりじゃない」と伝えられるように、2021年12月31日までユキサキチャットは相談を受け取ることにしました。最大8万円の給付金は家賃や光熱費などライフラインの支払いに充てることで生活を支え、不安感を軽減することを目的として実施しています。

年末年始の現金給付実施レポート

食糧支援・現金給付のサポートを希望する場合、本人の状況を詳しく知るために事前質問シートに記入していただいています。記入していただいた情報をもとに相談員と本人でオンライン面談を行ない給付等を決定します。事前質問シートに寄せられた回答から、食糧支援・現金給付を希望する若年層の背景をお伝えします。(以下のグラフは、12/31までに解答があった476名のデータより作成しています。)

食糧や現金を必要とする若者はどんな人?

有効回答数476名
有効回答数476名

2021年11月9日、政府から18歳以下を対象とした10万円の給付が決まりました。D×Pでは、政府の給付の対象とならない大学生などの学生や、フリーターなど20代前半の若者に向けての支援策として年末年始の8万円の給付を打ち出しました。

476名の希望者のうち、364名が19歳〜25歳までの若者です。所属を見ると、フリーター、個人事業主として働く若者が96名、私立大学が90名と多くなっており、困窮学生や若年層へも早急な支援が必要な状況でした。

有効解答数476名

また、D×Pの現金給付を希望した高校生は86名。18歳以下を対象とした10万円の給付は、児童手当の仕組みを用いての振り込みです。中学生以下の子どもがいる世帯には、2021年12月末ごろに政府からの給付金が振り込まれていますが、高校生の場合は給付を受けるための申請が必要で世帯に振り込まれるのは2022年4月以降の見通しです。国からの支援が用意されていても、安心できない状況が伺えます。

電気やガス代が支払えず滞納しているものがあり、その請求が今もう最大の期限を迎えました。払わなくてはならないですがお金が足らず、年末年始もどう過ごそうかと不安です。家族は過干渉で、成功しているということを示せないと何も認めてくれません。意見が異なると糾弾され、殴られたこともあります。そんな家族と離れなければと思い、1人で暮らすことに決めました。何としてでも1人で暮らさなければと思っています。
20代
奨学金申請が通らず、不安な日々を過ごしています。奨学金があれば、今の収入でも十分暮らしていけますが、そうではないとかなり厳しい状況です。 学費は年間70万程度、家賃光熱費は合わせて5万、食費やその他生活費が3万になるので、奨学金が貰えないと月に14万必要になります。 しかしなかなか学生アルバイトでこのような金額を稼ぐのは厳しく、どうしようか深刻に悩んでいます。最近は不眠に悩んでいますが、お金が怖くて、病院にいけません…。
20代
アルバイトをして家計を助ける予定でしたが、コロナで思うようにバイトができなくなってしまいました。生活費を減らす為に節約しています。親は、それでも貧しい思いをさせないようにと工夫してくれている。が正直少ない足りないと思ってしまいます。 学校の制服は高いので買い換えることができないし、エアコンを使わないようにしているので寒い。 これ以上、節約するのは限界です。
10代

保護者に頼れないさまざまな事情

476名の回答のうち55%にあたる263名がひとり親家庭で育ったと回答しています。虐待などにより児童相談所による一時保護を受けたことがあると回答した人は14%、児童養護施設や自立援助ホーム・里親家庭などの社会的養護のもとで暮らしている・過去暮らしたことがあるという人は13%でした。

有効回答数476名

保護者に頼れない状況は様々です。「保護者が障害や病気を持っていて働きづらい」「家族もコロナの影響で収入が減っている・解雇されてしまった」など家庭も経済的に苦しい場合や、「家族との折り合いが悪い・虐待を受けていた」など連絡が取れない・取りたくないという場合もあります。

子どもが生まれましたが、入院費や生活費など特にパートナーから貰えるわけでもなく、次に住む家を決めて荷物をまとめて出て行かないといけません。母は暴言暴力もありとても頼れる状態ではなく、収入もありません。どうにかしてでも次の家を見つけ引っ越し、何より子どもの生活の安全を確保したいです。そのためにお金がどうしても必要です。生活していけそうになくてもう何に困ってるのかよくわからないです。
20代
アルバイトをしていましたが、コロナの流行でシフトに入れなくなり辞めました。精神的にも落ち込んでしまい体調が安定しないため、不定期のアルバイトで暮らしています。親の収入が高いので奨学金は対象となりません。親からは国に頼れと言われて援助してもらうことはできません。
20代

当てはまる経験は複数解答している人も多く、様々な背景から困窮につながっています。社会福祉協議会や子育て支援課、他のNPOのサポートなど、相談者の方の住む地域で適切な支援につなぐ必要を感じることも多いです。本人の許可を得て相談員から支援機関に情報共有するなど、地域とも連携してサポートしています。

支援希望の若年層の約6割が借金や滞納を抱えています。

有効回答数476名

全体の57.8%にあたる275名が「はい」と回答しています。学費に充てる奨学金のほかに、生活費のために消費者金融からの借金やクレジットカードの滞納、スマホ代の未払いなど。どうしても支払いができず、後払い決済アプリやリボ払いなどでその場を凌いできたという人のなかには、利子によって金額が膨らんでいる状況にある場合もあります。

親の影響で突然一人暮らしをするようになりました。貯金もないなかで一人暮らしをしたため消費者金融にお金を借りました。アルバイトでは14万ほどの給料で、家賃、奨学金、借金の返済だけでほとんど無くなってしまいます。生活費もギリギリで、延滞は当たり前です。今はガス代も払えていないのでシャワーが浴びれません。現在、転職活動中でなんとか月給20万以上貰えるところを探しています。
20代
親からはアルバイト自体を禁止されていたものの、仕送りでは到底生活出来ないので無断でアルバイトをしておりました。しかし、突然解雇されてしまい、知人や消費者金融にお金を借りることとなってしまいました。利子も膨らんでしまい、返済の際も元金には少額しか当てられず、親からの規制と借金返済の板挟みとなっております。
20代
昨年コロナに感染し、コロナ後遺症として治療中です。休職しており給料もありません。これまで緊急小口資金を申請し生活しておりましたが、とうとう底をつき生活が困難になりました。また、奨学金、カードローンも借りているので毎月返済があります。猶予申請をしましたが3ヶ月後からの適用になり、それまでは通常通りの返済になると言われました。家賃や光熱費、通信費もあるので本当に生活が厳しいです。
20代

「年末年始もご飯を食べて過ごすことができました」現金給付を受け取った方からのメッセージ

年末年始のための現金給付を受け取った方からの、メッセージをご紹介します。学生の方、ひとり親で子育てをしている方など状況は様々ですが、現金給付を受け取り、安心して年始を迎えることができたという声が届きました。(メッセージは掲載の許可をいただいています)

D×Pの現金給付は、これからのことを一緒に考えていくための取り組みです。給付後もやりとりを続け、生活の安定までサポートしていきます。

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