D×Pタイムズ
D×Pと社会を『かけ合わせる』ニュース
D×P×10代

【3度目の緊急事態宣言】現金給付・食糧支援を受け取った10代の声。コロナ禍で困窮する10代へのサポートは寄付で実現しています。

昨年、2020年4月。新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言の発表をうけ、ユキサキチャットにも経済的な悩みが届くようになりました。

ある相談者は「アルバイトがなくなってしまい、親も頼れないので困っています」とのこと。児童養護施設を退所した19歳や保護者に頼れず大学に通う・働いている若者からの相談も増えることが予測されたため、10代を対象に相談を受け付けていたLINE相談「ユキサキチャット」の対象年齢を25歳までに引き上げ、緊急サポートを開始しました。

2020年度末までに、食糧支援は、延べ157名・合計4,980食の提供。現金給付は、69名・合計342万円の給付を行ないました。

もう耐えきれなくなったという10代・20代

親に経済的に頼れずに自分で生計をたてている10代、20代にとって、アルバイトなどのシフトが入れないことは死活問題です。また、この数ヶ月はなんとか生活を工夫しながら1年間耐えてきたけれど、貯蓄を切り崩し、もう耐えきれなくなったという10代・20代の声も届くようになりました。

2021年4月22日、緊急事態宣言の発令が決まった頃に、不安を感じる若年層に向けたお知らせを出しました。詳しくはこちらから

「ずっと、部屋で天井を見上げていました」

これは、新型コロナによって仕事を失ったある若者の言葉です。働けない状況や経済困窮は、何かをしようという気力をむしばんでしまいます。

わたしたちがサポートする15歳~24歳は、50.9%がアルバイト、契約社員など非正規雇用で働いています(令和元年労働力調査)。令和2年の労働力調査によると非正規雇用者は減少し続けています。保護者に頼れず生活する若者にとって、仕事がなくなることはもちろんのこと数時間のシフト削減であっても大きく生活がひっ迫します。

また、2020年の子どもの自殺は過去最多。家族、教育など「人とのつながり」が希薄な10代は、仕事を失うことでさらに孤立を深める危険性があります。自分で自分を追い込んでしまう前に、安心して生活できる環境を整えることが大切です。

現金給付・食糧支援とは?

  • 保護者など経済的頼り先があるか
  • 貯金や借金があるかなど本人の経済状況はどうか
  • 仕事をしているか、働ける状態にあるかなど収入見込みがあるか
  • 公的なサポートを既に受けているか、今後受けられそうか

などを総合的に判断し、よりひっ迫した状況にある方に対して給付等を決定しています。給付の目的は、生活費、家賃、学費の支払いや、ライフラインの滞納の解消などの支払いに充てることです。支援を決定する場合も見送る場合も、支出の見直しや収入確保のため転職・アルバイト探し、利用できる公的支援、奨学金の申請などをユキサキチャットでサポートしています。

現金給付・食糧支援を届けた10代の声

「支援までのスピードの速さに驚いてます。お忙しい中調整して頂き本当にありがとうございます 」と相談者からメッセージが届きました。 現金給付と食糧支援でサポートしていきます。

児童養護施設を退所したという10代は、アルバイトの給料が入るまでの間の生活が苦しいという状況でした。追加の4万円給付でサポートしました。

3度の緊急事態宣言にまん延防止等重点措置。経済的困難を抱える若年層への影響が長期化しています。

2020年度は緊急支援として食糧支援や現金給付を実施してきました。しかし、状況がすぐに改善することは難しく、長期的なサポートの必要性を感じました。特に保護者に頼ることができない10代は深刻な状況です。本来、保護者から提供されるはずの基本的な経済援助をし、相談者自身が安心できる環境をつくっていけるようにサポートを行ないます。

D×Pでは、継続的に現金給付を続け若者の生活をサポートするための寄付を募集しています。若者がみずからの命を絶ってしまう環境に置かないように。わたしたちとともに支えてくださる方、ぜひよろしくお願いします。


Share

Top