10代100名にパソコンを無償提供して見えた「やりたいこと」とそれができない経済的理由。IT時代に大人になる10代へ #デジタルを贈ろう
認定NPO法人D×P(ディーピー)が2020年7月から実施しているパソコン寄贈プロジェクト。2021年9月に、合計100名への無償提供が完了しました。このプロジェクトは、経済困窮家庭の10代や、在宅ワークで働きたい・いまの収入での生活が不安な10代に無償でパソコンを送る取り組みです。希望者にはプログラミングスクールや在宅ワークを提供する企業とつなぐなど、将来の選択肢を拡げます。
パソコン寄贈プロジェクトに応募した10代
経済的にゆとりがないと答えた10代が81.9%となりました。家庭の経済状況が厳しく塾に通えないため、ネットを使って勉強しているという声が多くありました。「スマホ画面では小さく見づらい」「途中でスマホが倒れてしまったりしてなかなか勉強に集中できない」「レポートなど長文を書くのに時間がかかる」という声がありました。学校からタブレットが貸し出しされているという10代もいましたが、アプリのダウンロードが制限されているなど、自由に使いづらい状況もあるようです。
パソコン寄贈プロジェクトに応募した10代の61.7%が「自宅にパソコンがない」
パソコン寄贈プロジェクトに応募した10代のうち、61.7%が「自宅にパソコンがない」と回答しています。家族共有のパソコンがあるが保護者が仕事で使っているなど「自分は自由に使えない」と答えた10代、パソコンはあるけれど「壊れている・古くて起動が遅く使えない」と答えた10代も合わせると、93.8%の10代がパソコンを自由に使える状況にないと答えています。
一方、総務省の「令和2年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると「パソコンが家にあり、自分も利用している」と答えた10代が58.5%。パソコン寄贈プロジェクトに応募した10代と大きく差が出る結果となりました。いまや、スマートフォンは生活の必需品でありライフラインです。低価格で買えるものがあり、通信料も安いプランがあるため所持しやすくなっています。しかし、パソコンは「高くて買えない」と答える10代が多く、経済的に困難を抱える家庭では所有することが難しい現状があります。
パソコンを使ってどんなことをしてみたいですか?
パソコン寄贈プロジェクトでは応募する際に、「パソコンを使ってどんなことをしてみたいか?」を自由記述で回答してもらっています。下の図は、1~7回目の応募者162名の自由記述から頻出単語順に大きく表示しています。
パソコンを受け取った10代の声
69.2%の10代が新しくやってみたいことが増えたと回答しました。具体的には「デザインやウェブマーケティングに興味がでました!!」「以前からプログラミングや動画編集をしてみたかったので、今少しずつできるようになってきて、嬉しいです」「webスキルをつけて起業したいと思った」「作曲や音源のMIXをやってみたいと思った」「ホームページを作ってみたい」などの声がありました。
さまざまな挑戦をする10代から写真も届いています
10代に寄贈するパソコンは、株式会社GET IT様、group BJ様、合同会社日本の田舎は資本主義のフロンティアだ様、キャタピラージャパン合同会社様、個人寄付者の皆様よりご寄付いただきました。
「なにかやってみたい!」と考える10代が不自由なく使えるようにD×Pでは寄贈できるパソコンの要件を定めています。
寄贈要件
ノートパソコンである/メモリが8GB以上である/WIndowsの場合:OSがWindows 8以降である/Macbookの場合:2013年以降に発売されたものである など
この要件を満たし、さらに「自分でも使いたいくらいのスペックのパソコンを」と寄贈してくださった方もいらっしゃいます。10代が自分の可能性を拡げていくことを一緒に応援していただけることが嬉しいです。ご協力いただき、ありがとうございます。
これから大人になる10代へ。寄付で、#デジタルを贈ろう
D×Pでは、パソコンの無償提供のほかにも無料でプログラミングを学ぶ機会の提供など10代が自身の可能性を拡げる機会を作っています。また、オンライン相談事業「ユキサキチャット」を運営するなど、孤立する10代とつながる仕組みも整えてきました。
現在、オンラインでつながる10代は6,237人(2021年9月末まで)となり、ユキサキチャットの利用者は急増しています。
人には、たくさんの可能性があります。しかし、不登校・中退・経済的困難などさまざまな背景で孤立することによって、可能性が閉ざされている10代に出会うことが多いです。ひとりひとりと話をし関係性を築いていくなかで、だんだんと本来持っている自分を発揮してゆく姿に驚くことがたくさんあります。
わたしたちが目指すのは、ひとりひとりの若者が自分の未来に希望を持てる社会。どんな境遇にあったとしても自分の未来に希望を持てる社会の構造をつくりたいと考えています。
わたしたちの取り組みに寄付で参加しませんか?
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よくいただく寄付に関するご質問
- 寄付金はどのようにつかわれますか?
皆様からの寄付金は、公立の定時制高校での授業や居場所事業の実施、ユキサキチャットでの相談、食糧支援や現金給付など、様々な機会提供のためプロジェクトの活動費として使わせていただいています。費目別で見ると、「人件費」が主なもので、食糧など直接10代に届ける「給付支援費」にも充てられています。活動報告書のなかにある会計報告ページで詳細にご報告していますので、ぜひご覧ください。
活動報告書・会計報告を見るD×Pは、相談者や生徒ひとりひとりを支えるにはスタッフを支えることも非常に重要だと考えています。2022年4月にD×Pは全職員のベースアップを行いました。D×Pの人件費に関する考え方は以下をご覧ください。
お知らせ:認定NPO法人D×Pは2022年4月に全職員への賃上げを行いました。- 寄付はどのような方法がありますか?
クレジットカード、口座振替、銀行振込にて対応しております。その他にも様々な寄付の方法がございます。
使用できるクレジットカードは以下の通りです。
- VISA
- MASTER
- JCB
- AMEX
- DINERS
食糧品(日用品・マスクを含む)の寄贈は受け付けておりません。詳細は、「Q.10代に食糧を直接届けたいです。D×Pへお送りしてもいいですか?」をご覧ください。
- 法人としての寄付を検討しています。相談はできますか?
ご検討いただきありがとうございます。具体的なご相談については担当の熊井がご対応しますので、お問い合わせフォームよりご連絡くださいませ。
- 月額寄付ではなく、1回のみの寄付はできますか?
はい、可能です。ご都合のいい時に、ご自由な金額でご寄付いただける「今回のみのご寄付」を承っております。今回のみの寄付をするからお手続きください。
- 月額寄付の退会はできますか?
はい、できます。D×P寄付サポーター専用 お問い合わせフォームからご連絡をいただければ、3営業日以内に対応いたします。
毎月のご寄付の方法がクレジットカードの場合は、当月の課金が最後となり翌月の課金は行われません。
月末が休業日で弊社の対応が月を跨いでしまった場合、課金が行われてしまうことがありますが、後日課金取消で対応させていただきます。毎月のご寄付の方法が銀行引落の場合は、退会の反映までに最大2ヶ月かかる可能性がございます。
- どのくらいの税制優遇を受けることができますか?
最寄りの税務署でおたずねになるか、国税庁のサイトをご確認ください。個人の方は「税額控除」か「所得控除」のどちらか有利なほうを選ぶことができます。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1263.htm
また、お住まいの地域によっては個人住民税の控除対象になる場合がございます。自治体によって異なるため、当団体ではお答えしかねますのでお手数ですが各自治体へお問い合わせくださいませ。
クレジットカード決済について
ROBOT PAYMENT社のシステムを利用しております。同社では、シマンテックSSLサーバ証明書を採用しており、入力情報は安全な形で送信されます。お客様情報も暗号化され厳重に保管されるため、第三者に漏れることはございません。また、クレジットカード番号は、当団体には開示されません。
個人情報について
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