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「世界一周旅行をして自分の中でやりたいこととか、いろんなものを見つけていけたら良いな」不登校から感じた外の世界に触れることの大切さ

陽太さん(仮名)とはD×Pが定時制高校で行なう居場所事業で出会いました。中学生の頃に不登校となり、定時制高校を卒業し現在は大学に通っています。不登校になったきっかけや、当時の様子と、不登校を経て感じた大切なことについてお話を伺いました。

倒れてから1週間はゼリーくらいしか食べられなくて、気持ちが勉強どころではなくなって学校に通わなくなりました。

陽太さんが不登校になったきっかけについて教えてください。

きっかけは2つありました。1つは中学2年生の期末テストの時に社会の先生からカンニングを疑われたことです。僕は「やっていない」と言っても「やったやろ!」と怒鳴るし、聞いてくれなくて…。

困って担任の先生に相談したら「そこは庇うわ」って言ってたけど、話し合いのときに後ろにいるだけで何も喋らなくて…庇ってくれなかった。

言ってたことと全く違うなと思って、話が通じないし…。らちが明かないなという気持ちになって、カンニングはしていなかったのですが「すみません僕が悪かったですって」言いました。

それから先生たちの顔も見たくないし、好きだった歴史の勉強も嫌いになって、学校も行かなくて良いやって思うようになりました。

※イメージ画像

もう1つは夏休みに塾を2つ掛け持ちした結果、キャパオーバーになって喘息が悪化して倒れてしまったことです。僕の成績が良くないことを親が心配して、元から通っていた塾と合わせて別の塾の夏期講習に参加することになりました。

三者面談で日程を組むんですけど、僕が「きつすぎる」と言っても聞いてくれなくて親と塾の先生が予定を詰め込んだ結果…という感じでした。

倒れてから1週間はゼリーくらいしか食べられなかったです。夏休みの宿題にも手がつけられなくて…。気持ちが勉強や学校どころでは無くなって、先生との一件もあったので学校に通わなくなりました。

ー学校に行っていない間はどのように過ごしていましたか?

「なんで学校なんてものに行っていたんだろう」とか「このまま休んでても良いことあるのかな」とか「行っても行かなくても両方良いこと無いよな、じゃあもう生きてる意味って無いんじゃないの」とか考えたりしていました。ちょっと病んでいたんでしょうね。

このまま家に居たら行動範囲が狭くなって気が沈むから、外に出るのが大事だと思って友達と遊んでいました。友達が学校に行ってる間は散歩したりポケモンGOをしていましたね。おばあちゃんの家が近かったので遊びに行ったりもしていました。

陽太さんは夏に水族館へ行ったそうです(本人提供)

高校でも同じような先生がいたら嫌だな…っていう不安も大きかったです。

ー学校に復帰したのはいつ頃でしたか?

中学3年生の1学期初日からですね。真面目に授業を受けてましたけど、少し中盤からダレることもあって2日に1回の登校になったりはしましたが学校に行くようにはしていました。受験もあるし…って感じでしたね。

当時の担任の先生はとても配慮してくれました。怒鳴りながら疑ってきた先生と、見て見ぬふりした先生以外は良い先生だったと思っています。

ー親御さんの様子はどうでしたか?

すごく心配していたと思います。まあ…親自身も自分が悪かったと思っているところもあったんでしょうね…塾を無理やり詰めたのも、僕の意見を聞かなかったのも親だったし。

僕自身も親が悪いと思っていたんで…そこは悪気を感じてほしいとは思っているんですけど。反省してねって感じなんですけど…。心配するのも親自身のせいだし、僕は知らないよって思っていました。 

学校内のいごこちかふぇ(D×Pが定時制高校で実施している居場所事業)

ー高校生活はどうでしたか?

内申点が足りなくて行ける高校の幅が狭かった中で、生活も夜基準になってたので通いやすそうな定時制高校を選びました。

入学前は高校でも同じような先生がいたら嫌だな…っていう不安も大きかったですが、見学に行った時の生徒と先生の感じを見て通えそうだと思ったのが大きかったですね。

話したら分かってくれそうだなって感じが強かったです。結果的に怒鳴ったりする先生は全然いなくて、優しい方の学校だったなという感じです。

あと僕は人と話すのが嫌いではなくて、当時は学校内のいごこちかふぇ(D×Pが定時制高校で実施している居場所事業)によく行って、毎日話しに行ってました。そこでテーブルゲームやナンジャモンジャとかをしたり、僕が自前でゲーム機を持っていってみんなでプレイしたのを覚えています。

よく関わっていたスタッフの野津。 
陽太さんは野津の印象を「初対面はすごいのほほんとした雰囲気が出てたから、天然系かと思ったらそんなこともなくでした(笑)」
と話します。

不登校の経験を踏まえて世界一周旅行とかして自分の中でやりたいこととか、いろんなものを見つけていけたら良いな。

ー現在の大学生活はどうですか?

大学生活はめっちゃ楽しいです。外国語大学に入って英語を専攻しています。勉強も自分のやりたかったことばかりできるので苦ではないです。

軽音部にも入ってボーカルをやっています。歌うのも好きで、カラオケ行ったらうまいねって友達が言ってくれたりするからボーカルに挑戦してみようかなって。

なぜ英語に興味をもちましたか?

日本にいても自分に合った生き方を見つけられないような気がして、外の世界に触れることが大事かなと思ったからです。不登校だった時も家の中にばかりいると毎日やってることが一緒だったり、何のために生きているか分からなくなったりしたので…。

不登校の経験を踏まえて世界一周旅行とかして、初めて触れる人や文化を感じて、自分の中でやりたいこととか…いろんなものを見つけていけたら良いなと思って。そのために海外の人とコミュニケーションを取りたいと思って英語を頑張っています。

ーくわしくお話をきかせていただきありがとうございました。


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D×Pは定時制高校で居場所事業の取り組みをしています。居場所は生徒ひとりひとりとつながる接点であり、継続的なサポートの場です。生徒の好きなことや興味などをきっかけに仕事体験を企画し、進路を考えるきっかけや、まだ見ぬ世界と出会う機会をつくっています。これらの取り組みはD×Pに共感してくださる方々の寄付で実現できています。あなたも「寄付」を通じて、この取り組みに参加しませんか?

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