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「政治家は、自分たちに生きて欲しくないと思ってるんだろうな」13~25歳 278名の“値上げ”に対する声

2022年7月10日、第26回参議院議員通常選挙が実施されます。多くの候補者が挙げている争点は「経済対策」。相次ぐ生活必需品の値上げにより、D×Pが現金給付・食料支援をする若者も大きな影響を受けています。2022年6月22日(水)〜6月29日(水)まで、ユキサキチャットに登録している13~25歳を対象に「値上げに関する緊急アンケート」を実施しました。278名から値上げに対する本音が届きました。

値上げについて、どう感じていますか?若者の声

給料が上がるわけでもなく、ものの値段がただただ上がって、苦しいです。生活全体を覆う閉塞感、先の見えなさ、希望のなさが、じっくりゆっくり首を絞めているようです。 税金を払っているのに、どうして良くならないのか。誰のために、何のために、税金を払っているのか、誰のために社会があるのか?と悶々します。情勢によって経済が振るわないのはあると思いますが、問題はそこではないと思います。配分の問題だと思います。 安い商品、安い給料に順応してしまって、社会全体が貧乏になっている感じがします。安い商品ばかりで、コスパという言葉にあるように、損得で、暮らしのあり方や生き方測るような、、なんとも言えませんが、人間の在り方として、窮屈を強いられている感じがします。
24歳
政治家の人たちはみな裕福なので、私達のような明日の食事やノート代にも困るような家庭があるのをわかっていないのだろうなと感じる。 お金がある人からすればたかが数十円かもしれないけれど、貧困層からするとその数十円がとても痛手になっていることを理解してほしい。
17歳
キウイとかりんごとかセールしてても1個130円とかして高すぎ!!景気は悪くなる一方なのに物価だけ上がってほんとに苦しいです。もっと日本も小麦とか大豆とかその他諸々の食料自給率をあげる努力をしないと、お米しか食べるものなくなりますよ! 将来の私たち子供たちの為の投資をして欲しいです!虫は食べたくない!
17歳

アンケートの回答者はどんな人?

値上げを感じたことがある人は78.4%

あなたが値上げを感じたものは何ですか?

値段が高いと感じて買うのをやめたもの。節約のためにがまんしていること

野菜がものすっごく高いのであまり野菜はずっと買えていないです。体調が悪い時とか、何かパッと買って食べたいけどコンビニも高すぎて結局何も食べずに過ごしています。
17歳
トイレットペーパーを少なく使ってと言われてます。 夜にスーパーに少しいたんだ食材、賞味期限が間近で安くなった商品を家族で買いに行きますが、つい最近食当たりになってたいへんでした。 色々節約してますがたいへんです
16歳
前は牛乳を飲んでいたのですが、値段が徐々に上がっていき、買えなくなったので飲まなくなりました。
19歳
電気代の節約のために、空調をなるべくいれていません。食品類も入っている量が減っているので、なるべく一度に食べる量を減らしています。
18歳
スーパーの玉ねぎサラダが、100円から128円になりました。だいたい毎日買って、昼食に加えていましたが、週3になりました。野菜が高く、バランスの取れた食事ができません。
25歳
生理用品はなるべくギリギリまで交換を控えている。 母は夕飯を我慢したり、白米にお湯をかけたりして食べていたりするときもある。
17歳

どうして値上げが増えていると思いますか?

今回、選択肢に加えたすべての理由が現在の急激な値上げにつながっていると言われています。国の政策や海外との関係、日本にある問題などがわたしたちの生活へと影響を及ぼしています。

税金はどんどん値上げして、国に払わなければいけないお金は増えて、自分の生活は苦しくなる一方です。 ものの値段やガソリン代も恐ろしいほど値上げして、このままだと生活が立ち行かなくなります。 生きていくのがやっとで、自分の趣味や楽しみに何も気にせずにお金をかけられません。 何をするにもお金が必要で、お金が無いことでできないことがあまりにも多いと感じます。 生活保護をなかなか受給できない、年金の受給年齢の引き上げ、インボイス制度が始まるなどの話もよく聞き、国民一人一人の生活が少しでも良くなるようにする姿勢が一切感じられない、そもそもこの国をよくしようと思っていない政治家たちに税金やその他様々なお金が吸い上げられていて虚しいです。 そのことが結局今まで変えられていないことに希望を失います。 これ以上値上げして、消費税も上がっていくことを思うと、政治をしている人達は、自分たちに生きていて欲しくないと思っているんだろうなと感じます。
16歳
全てに関して値上がりをしていて、足りないものができてスーパーに買い物に行っても、値上がった金額に困惑してしまって、何買わずに帰ることも増えました。節約のためにクーラー付けていないし、マヨネーズやケチャップが買えないので、好きなオムライスも作れません。生活が苦しくなって、心に余裕がなくなっているなと感じています。
21歳
低所得者には優しくないなぁと思いながら、安い給料の人間が安いものを買っても経済回んないよな(??)って思いますーーーー
13歳
圧倒的収入が少ないのに、支出ばかり膨らんで正直生きずらい。 20になると、将来貰えるかも分からない年金を毎月払わなきゃ行けないし、今の時代生きづらすぎる
18歳
無理に安く売らなくてもいいと思うが、全体的な値上げと共に国民の収入も全体的に上げる必要があると思う。特に貧困層に目を向ける必要がある。
19歳
日本の給料を今後も下げるのであればその分頼れる支援や現金給付、医療費や育児対象の給付や支援、とにかく物価を上げるよりも先に給料の面や今してる対策などを即座に見直し、改善を徹底することが今1番すべき事だと思う。全ての人が生活で苦しまぬよう、今一度見直すか、もう一度最初から日本をやり直したがいいと思う。
20歳
せめて給料あげてください。 家賃補助を義務化して欲しい。
23歳
円安がここまで影響するとおもわなかった コンタクトとかつけま(つけまつげ)とかすごくやすかったのに 毎日つかうものがたかくなるのは つらい
18歳
日本は輸入に頼りすぎだと思う。 もう少し自給自足するべき!
15歳
コロナで学校行事もなくなり我慢我慢になり、コロナが少し緩和してきたら「電気を節約しよう」。1番楽しい中高時代が我慢ばかりはひどいと思う。しかも将来は少子化の影響で年金ももらえるかわからないし、今の子供達が高齢者になった時には介護をしてくれる人間も減っているだろうし。今の高齢の政治家さん達は、自分達がいないから関係ないと思っているとしか思えない。妹は修学旅行も中止になったし、子供は我慢を強制させられるのに、大人は自己責任と、旅行にも行くのは本当におかしいと思う。
15歳

「どうすれば多くの人のとって明るい未来を作ることができると思いますか?」みんなで考えなければいけない課題

値上げ自体は日本の経済を活性化させる為には必要なステップだと思う。これに追加して日本人の収入が上がれば日本の経済は成長すると思う。しかしわたしが少し調べた所企業が雇用者の収入を上げる大きな理由がない。消費税や住民税、所得税を一時的に無くすなどの意見もあるが実際どうすれば多くの人にとって明るい未来が待っているのか分からない。 ユキサキさんはどうすれば多くの人のとって明るい未来を作ることができると思いますか?
17歳

「どうすれば多くの人にとって明るい未来をつくることができると思いますか?」

こんな質問をいただいたので、この記事でお返事したいと思います。

正しい答えかどうかはわかりませんが、D×Pは、子ども・若者の「学び」と「セーフティネット」にお金(予算)をかけることが、もっとも大切なことではないかと考えています。

いまの日本では、子ども・若者の学びの予算はとても少ないです。日本と同じように少子高齢化を迎える他国と比べても、そこにかけられる予算がとても少ない状態です。D×Pは、その状況を変えたいと思っています。

19歳までの若者の人口比率、わずか16%若者への支援は手薄になりやすい。

令和2年国勢調査によると、19歳までの若者の人口比率は約16%。65歳以上は約30%です。多くの課題を抱える日本では、より困っている人の多い医療や介護に対する政府支出が優先されやすい状況があります。

引用:令和2年版厚生労働白書

「選挙にいこう」と若者に呼びかける有名人も増え、18歳・19歳の投票率も上がっています。しかし、多くの若者が選挙に行って投票率が上がったとしても人口構成比は変わりません。子ども・若者への政策は、優先されず手薄になりがちな構造があります。

また、教育に関する支出はOECD平均の4.9%に対して、日本は4.0%。日本は、先進国のなかでも保護者の負担が大きい国です。家庭の経済状況によって、選択肢が得られない10代がいます。

出典:OECD Education at a Glance 2020 Figure C2.1. Total expenditure on educational institutions as a percentage of GDP (2017)よりグラフをD×Pで作成

未来を担う若者への投資

大学生や専門学校生が、生活困窮により学び続けることをあきらめてしまう状況も大きな課題です。政府は、20年度、21年度と大学生や専門学生(留学生含む)に学業を継続するための給付金(※学生等の学びを継続するための緊急給付金)を出しています。値上げの影響が深刻な今年も継続的に給付を行なってほしいと考えています。家庭からの仕送りを受けていない人や経済的に困窮している若年層が学びを続けていくためには、このような給付金が必要になります。

セーフティネットを機能させる

「とはいっても日本には生活保護があるから、困窮したひとなんて本当はいないよね?」

と思う方もいます。でも、実際は生活保護の捕捉率(生活保護基準にあてはまる世帯のうち、実際に生活保護がうけられているひと)は約20%と言われていて、ドイツ・フランスの約80%をおおきく下回っています。各自治体の窓口で申請をはばまれたり、心ない言葉を言われたりするケースもよく聞きます。

国のリーダーが「生活に困ったときは生活保護をためらいなく使ってください」と伝えることが必要です。また、申請や相談なども若年層が相談しやすいようにオンラインでできるようにして行くことが必要だと思います。教育の充実だけでなく、さまざまな挑戦をバックアップできる体制があってこそ、人は学び続けることができます。


D×Pは、今後も高校での取り組みやユキサキチャットで受け取った10代のみなさんの声を発信していきます。アンケートに回答してくださった方、ありがとうございました。

「寄付で応援」してみませんか?

わたしたちは、みなさまからのご寄付を収入に活動を続けています。どんな境遇にあっても、「生きていける」と思えるようなつながりを得られる社会を、わたしたちと一緒に実現する仲間になってください。

10代の孤立を解決する認定NPO法人D×Pには、1,000円から寄付ができます。ぜひご検討ください。

あなたも、不登校経験・経済的困窮・発達障害などの生きづらさを抱えた10代を孤立させないセーフティネットをつくりませんか?


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