親との関係で家にはいられない、仕事や支援につながりにくい、居場所がない。
そうした困難を抱える若者たちの存在は、社会のなかでまだ十分に知られていません。
「働けばいい」「甘えではないか」といった自己責任論で片づけられやすく、支援の必要性そのものが見えにくい状況があります。
家庭や学校、地域の中に安心できる居場所を持ちにくい若者は、繁華街へと流れつくこともありますが、繁華街での生活は、性被害、搾取、犯罪被害、生活困窮、心身の不調などのリスクとも隣り合わせです。
認定NPO法人D×Pでは、2022年8月より大阪・ミナミのグリ下周辺でのテントカフェ、2023年6月より夜のユースセンターを運営し、繁華街に集まる子ども・若者へのアウトリーチを実施。2026年4月からは、大阪市とD×Pの官民連携による繁華街アウトリーチ事業が始まりました。
若者に支援を届けるには、行政機関に相談窓口を設置して「来るのを待つ」だけでは不十分です。若者の行動範囲に出向き、物資提供や居場所づくりをきっかけに関係を築きながら、相談支援、関係機関へのつなぎ、継続的な伴走支援へとつなげていく必要があります。
本イベントでは、大阪市における行政・NPOの官民連携による繁華街アウトリーチの実践を、官民双方の視点から取り上げます。また、こども家庭庁が進める「こどもまんなか」の企業・地域連携の視点もふまえ、繁華街アウトリーチをNPO単独の実践にとどめず、行政・企業・地域がそれぞれの資源を持ち寄り支援基盤として広げていく可能性についても考えます。また、こども家庭庁の「虐待・貧困により孤立し様々な困難に直面する学生等へのアウトリーチ支援」事業についても、ご案内します。
「自分の自治体にも、繁華街や夜間に居場所を求める若者がいるが、どこから始めればよいかわからない」 「NPOとしてアウトリーチを行っているが、行政や企業との連携をどう進めるか悩んでいる」「子ども・若者支援に企業として関わりたいが、どのような支援が実際に役立つのか知りたい」
そのような自治体職員、NPO職員、地方議員、企業関係者のみなさまに向けて、現場の実践と制度、連携のつくり方を共有する機会とします。多くの方のご参加をお待ちしています。
開催概要
開催日時
7月22日(水)14:00〜16:30
タイムテーブル
- ・14:00:D×P今井より挨拶とD×Pの活動の大枠紹介
- ・14:05:session1:行政・NPOの官民連携による、大阪市の繁華街アウトリーチの実践
- ・15:15:session2:子ども・若者支援に企業はどう関われるか?これからの官民連携のつくり方
- ・15:50:こども家庭庁・アウトリーチ支援事業のご紹介
- ・16:10:質疑応答
- ・16:25:クロージング
本イベントの主な対象となる方
子ども・若者施策に関わる自治体行政職員、繁華街アウトリーチに取り組んでいる・または今後取り組む予定のNPO等職員、地方議員、その他子ども・若者施策や繁華街アウトリーチに関心のある個人・企業の方
定員
100名
参加費
無料
開催場所
Zoom
参加に必要なもの
- PCまたはスマホ(資料・映像を共有しながら進行するためPCを推奨します)
- スマホからZoomに参加される場合は、Zoomのアプリをご用意くださいませ
- 通信回線が安定したネット環境
お申込み
下記より、お申し込みください。
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_KpliRK-WSta5of-ZwLAY8w
登壇者
session1:行政・NPOの官民連携による、大阪市の繁華街アウトリーチの実践
■スピーカー
・古藤雄一(大阪市こども青少年局企画部こどもの貧困対策推進担当課長)
平成10年、大阪市採用。福祉局において、生活保護、障がい福祉などの分野に携わる。令和6年4月より、こども家庭庁に出向し、こども・若者支援を担当した後、令和8年4月より現職。
・塩谷聡志(大阪市中央区役所福祉課長)
平成12年、大阪市採用。天王寺区役所・福祉局において、介護保険・生活保護・障がい福祉・地域福祉などの分野に携わる。令和7年4月より、中央区役所に着任し、グリ下会議の事務局や生活困窮者支援、各種福祉施策を担っている
・松井智史(大阪市福祉局生活福祉部生活困窮者支援担当課長)
民間企業勤務を経て、平成17年大阪市採用。主に経済戦略局において、総務・企画、産業振興、イノベーション、観光などの分野に携わる。令和8年4月より現職。
・宇都宮 里実(認定NPO法人D×P 新規事業部 ユースセンタースタッフ)
新卒でIT系ベンチャーの編集アシスタントをする傍ら、飲食店の店舗立上げ、エリアリーダー担当。2020年より京都移住し、若手社会起業家のインキュベーション事業、新規事業立ち上げ、人事業務等に携わる。より現場に近い場所で若年層支援に関わるため、2024年D×Pに入職。
・野津岳史(認定NPO法人D×P 新規事業部マネジャー・ミナミナイトユースセンター長)
高校生のとき、家庭や学校の中で居場所が感じられずに家出を繰り返す。2015年から認定NPO法人D×Pにインターンとして参画し、2018年から正社員に。2022年に繁華街アウトリーチ事業を立ち上げ、現在は新規事業部マネジャー及び夜のユースセンター長として、事業の運営統括を担う。2026年からは大阪市の委託による食糧支援を行う繁華街アウトリーチ事業も統括し、困難を抱える若者との新たな接点づくりを手掛ける。
■ファシリテーター
・藤野荘子(NPO法人あいむ代表理事)
福岡市生まれ。立命館アジア太平洋大学卒業後、金融系ベンチャー企業でエンジニアとして勤務。学生のころから関心があったこどもの貧困支援の活動に関わるが、支援が本当に必要なこどもほど、既存の支援につながりにくい現状に課題意識を持った。そこで、2022年7月から警固公園等、繁華街での夜回りを中心としたアウトリーチ活動を実施。2025年には活動の場を福岡県内第3の都市久留米市にも拡大。こども・若者と社会をつなぐ支援を行う。
session2:子ども・若者支援に企業はどう関われるか?これからの官民連携のつくり方
■スピーカー
・一木典子(サントリーホールディングス株式会社CSR推進部長)
大学卒業後、JR 東日本に入社。八重洲開発プロジェクト、東北エリアの地域活性化、子会社の経営などを経て、2022 年サントリーホールディングス株式会社に入社。 「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の生命』の輝きをめざす。」をパーパスに、同社の利益三分主義に基づくCSR活動を担う。2023年には困難に直面する子ども・若者を支援する次世代エンパワメント活動「君は未知数」を立ち上げ推進している。
・湯山 壮一郎(こども家庭庁長官官房 参事官(会計担当))
財務省入省後、主計局総務課、在インド日本国大使館、金融庁、主計局主査(公共事業総括・国土交通担当)や理財局総務課政策調整室長などを経て、2022年7月から奈良県の総務部長、副知事を務める。2024年7月から現職。
■ファシリテーター
・田村真菜(子ども・若者支援リサーチャー)
国際基督教大学卒、政策研究大学院大学政策研究科修了、政策研究修士。ニュース編集者を経て、3.11を機にNPOへ。15年以上、NPOのPR、新規事業開発、調査研究、政策提言に従事。2026年より日本社会事業大学博士後期課程に在籍し、若者の公的支援制度アクセス等を研究。家庭環境や制度のはざまでケア・支援が届きにくい子ども・若者の不利益を、実務と研究の両面から可視化し、支援施策の改善に取り組む。
こども家庭庁・アウトリーチ支援事業のご紹介
■スピーカー
・朝比奈卓(こども家庭庁支援局虐待防止対策課企画官)
公認心理師、臨床心理士。平成12年、法務省に入省し、少年鑑別所における非行少年の心理アセスメントや地域の非行防止のための心理援助等に携わる。令和7年4月よりこども家庭庁に出向し、困難を有する若者の支援を担当している。
■全体進行
・今井紀明 (認定NPO法人D×P理事長)
1985年札幌生まれ。立命館アジア太平洋大学(APU)卒。神戸在住、ステップファザー。 高校生のとき、イラクの子どもたちのために医療支援NGOを設立。 その活動のために、当時、紛争地域だったイラクへ渡航。 その際、現地の武装勢力に人質として拘束され、帰国後「自己責任」の言葉のもと日本社会から大きなバッシングを受ける。 結果、対人恐怖症になるも、大学進学後友人らに支えられ復帰。 偶然、中退・不登校を経験した10代と出会う。 親や先生から否定された経験を持つ彼らと自身のバッシングされた経験が重なり、2012年にNPO法人D×Pを設立。 経済困窮、家庭事情などで孤立しやすい10代が頼れる先をつくるべく、登録者17,000名を超えるLINE相談「ユキサキチャット」で全国から相談に応じる。10代の声を聴いて伝えることを使命に、SNSなどで発信を続けている。
