やりたいことが、あっていい。なくてもいい。 – 寝屋川高校(定時制課程)授業レポート

「高校生のときに、将来のことをどんな風に考えていただろう」
そんなふうに、過去の自分を少し振り返りながら読んでいただけたら、うれしいです。
 
2014年度に引き続き2015年度も寝屋川高校の定時制課程で、
「自分の進路を考える時間をつくる」をテーマに、
4ヶ月に渡り全10回の授業を開催しました。
その時の様子をレポートします!
 
 
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●第1回:自己紹介
 
授業初日、選択制の総合学習の時間で
D×Pの授業を選んでくれた高校生9名が教室にやってきました。
簡単な挨拶とD×Pの授業の説明をしたあと、
まずはみんなで輪になって自己紹介。
 
そのあとはグループに分かれて「すごろくトーク」というゲームをしました。
すごろくをしながら、マスに書いてあるトークテーマに沿って、それぞれ話をしていきます。
学年もバラバラで、お互いに名前を知らない生徒同士も多いクラス。
最初はみんな、なんとなくかしこまった感じもありましたが、
それぞれのグループでゲームを楽しんでいる様子でした!
 
 
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●第2回:たくさんの仕事
 
次の週、2回目の授業を行いました。テーマは「たくさんの仕事」。
前回と同じく、ゲームで楽しみながら授業を進めます。
今回は進路について考えるきっかけとして、
「シゴトはっけんカルタ」というゲームを行いました!
 
「シゴトはっけんカルタ」とは?
一般的なカルタとはルールが違います。絵札にはさまざまな職業が描かれており、ある職業の特徴(ヒント)をスタッフが3つ挙げ、高校生とコンポーザーが、その職業、すなわちカルタの絵札を当てるゲームです。
 
 
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グループ内で協力してそれぞれの知識を出し合いながら、
その職業を予想していくのですが、これが結構難しい!
絵札の中にはほとんどの人が名前も知らないような職業、
聞いたことはあるけど、具体的に何をするのかわからない職業もたくさんあるからです。
ゲームを通して、世の中には今の自分が知らない職業がまだまだあるということを学びます。
 
少ないヒントで正解するほど、もらえるポイントは高くなるけど、
間違えたら0ポイント…。
その駆け引きの部分も含めて、
高校生とコンポーザーが相談しながらゲームを進めていました^^
 
 
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●第3〜5回:多様な生き方を知る
 
前回の授業では、世の中には様々な職業があることを学びました。
第3回〜5回の授業では、毎回2人、計6人のコンポーザーに教室に来ていただき、
実際に仕事を選んだ人の話を聞く、「現在のジブン」というワークを行いました。
高校生の時にどうやって進路を選んだのか、
いまどんな勉強や仕事をしているのか、
そこから何を学んだのかを、高校生に伝えます。
 
高校中退後、さまざまな職業を転々とした後、
現在の仕事に就き目標を持って頑張っているひと
19歳で出産、学生結婚をして、現在は主婦であり起業家として、
自らの手で仕事をつくっているひと。
親のDVや離婚など、家庭内にしんどさを抱えながらも高校を卒業し、
就職した会社のプログラムで現在大学に通って勉強しているひと。
 
 
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さまざまなバックグラウンドを持ったコンポーザーたちの、「現在のジブン」。
これまで自分が知らなかった世界の話に驚く生徒もいれば、
自分自身の将来のイメージと重ねて、コンポーザーに積極的に質問をする生徒もいました。
 
あるコンポーザーの「やりたいことがなくてもいい。俺もそうだった」という言葉に、
ホッとしたような表情を浮かべる生徒もいました。
 
 
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授業で得た気づきをメモする「学びシート」に、
話を聞いた高校生たちはこんな感想を残していました。
 
「転職17回もした人の体験を聞けたのはとても貴重だと思ったし、すきなことややりたいことに全力を注ぐ姿勢はとても素敵です」
「色々自分と重なってたりしたけど、すごいポジティブで自分も前向きになれた気がした」
「挫折で学ぶことがたくさんある」
 
 
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●第6回:自分史をつくる
 
6回目の授業では、高校生自身がこれまでの経験を振り返り、
これからのことを思い描いていくために、グループに分かれて「自分史」をつくりました。
 
「自分史」とは
自分の過去に起きた「嬉しかった出来事」、「悲しかった出来事」を振り返り、未来に起きそうな出来事を思い浮かべるワークです。それぞれの出来事を付箋紙に書きだし、それを一枚の大きな紙にみんなで貼っていきます。
 
 
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最初はなかなか過去の出来事を思い出せなかったり、
未来の出来事が想像できなかった高校生も、
他の生徒やコンポーザーが書いて張り出したものを見ながら、
「あ〜!これ私も!」と言って連想するように書き始めました。
 
おしゃべりをしながら進めていたら、
いつの間にか模造紙いっぱいに、みんなの過去と未来が貼り出されていました^^
 
 
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●第7回:近況報告
 
2016年1月12日、冬休みをはさんで、寝屋川高校7回目の授業を開催しました!
1ヶ月ぶりの授業だったので、この日はみんなの近況報告がメイン。
この日行ったのは「マトリクス自己紹介」というワークです。
テーマが書かれた9つのマスで分けられた紙があり、
テーマに沿って自分のことを記入して、グループ内で発表していきます。
 
 
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年明け最初の授業ということで、
今回のテーマは「お正月は何をしていた?」や「今年絶対挑戦したいこと」などなど。
 
今年挑戦したいことのマスには、
音楽が好きな生徒は「ドラムを習う」、
大学進学を目指す生徒は「入試」、
また、ある生徒は「将来やりたいことをはやく決めて、それをがんばる」と書いていました。
そんな話をしながら、
やりたいことがある人も、まだ見つからない人も、
みんなでちょっと久しぶりの再会を楽しみました。
 
 
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●第8回:これからの自分
 
「シゴトはっけんカルタ」で、世の中には様々な職業があることを知り、
「現在のジブン」で、実際に様々な進路選択をしてきたコンポーザーの話を聞き、
「自分史」で、今度は自分自身の過去を振り返り、すこし未来を想像してみました。
8回目の授業からは高校生がこれまでよりも、
より深く、具体的に、ちょっと先の未来を考える時間です。
 
この日行ったのは「ユメお絵描き」。
それぞれが持つ「ユメ」をクレヨンで自由に描きます。
D×Pが考える「ユメ」とは、将来やりたい仕事などの遠い未来の大きな「夢」だけではありません。
「こんな風に生きたい」、「あの本を読みたい」など、
一人ひとりが持っている様々な想いを全てひっくるめて、
「夢」ではなく、「ユメ」と呼んでいます。
 
高校生もコンポーザーもスタッフも、みんなで輪になって隣の人と話しながら
自分たちのユメを描いていきます。
 
 
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最初は全然描けなかった生徒が、となりの生徒が描いたたくさんのユメを真似て描き始め、
「それ私のパクりやん!」とツッコまれていました(笑)。
でも、最初は真似して描いていたその生徒も、
だんだんと自分がやりたいことをイメージできてきたのか、
最終的には画用紙いっぱいに、たくさんのユメを並べていました。
 
そういえばその2人、学年が違うので、最初の授業では初対面。
これまでの授業を通してスタッフも知らないうちに、
すごく仲良くなっていたようで驚かされました。
 
「この授業を受けているみんなはちゃんとやりたいことがあるのに、
自分にはなくて、少し焦っている」
と、胸の内をスタッフに打ち明ける生徒もいました。
 
 
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●第9回:自分の言葉で話す
 
9回目の授業は、前回描いた絵をみんなに見せながら、
自分のユメを言葉にする「ユメブレ」を行いました。
ユメブレをする際にみんなに守ってもらうたったひとつのルールは、「否定しない」。
 
前回のユメお絵描きの際、
描いたユメをスタッフに見せながら、「無理かなぁ?」とつぶやく生徒がいました。
自分のユメを誰かに話すのって、人によっては、とても勇気のいることだと思います。
勇気を出して話した自分のユメを周りに認められる場をつくるために、
ユメブレでは「否定しない」という姿勢を大切にしています。
 
 
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この日高校生たちが話したユメは
「美容師になって、人の想いを聴きたい」
「ナースになって人の役に立ちたい」
「規則正しい生活を送りたい」
「自分に合った仕事をみつける」などなど。
それぞれが抱く素敵なユメを話して、みんなで聴く、
あたたかいユメブレをすることができました。
 
 
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●第10回:知らなかった自分を知る
 
2016年2月9日、寝屋川高校で10回目の、最後の授業!
最後の授業のテーマは「知らなかった自分を知ろう」。
教室にいる一人ひとりの印象を小さなメッセージカードに書いて贈り合う、
「ジョハリの手紙」というワークを行いました。
 
 
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最初の授業の時、生徒たちの多くが、互いに初対面でした。
これまでの授業を通して知った相手のこと、
前回のユメブレで聞いた相手のユメのことなど、
高校生もコンポーザーもスタッフも、みんながみんなにメッセージを書き、
ひとりひとり手渡していきました。
 
 
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最後に、高校生が書いた「学びシート」から授業の感想を一部紹介します。
 
 
「皆とても良い人で授業のたびに元気になれました」
「自分のことを話しているときもそうだけど、人のお話をきいているだけでワクワクした」
「(ジョハリの手紙で)良いところだけでなく、悪いところも話してくれて嬉しかった」
「みんないろいろな夢があっていいなと思ったし、自分もがんばろうと思った」
「みなさんが私の夢を覚えてくれていたり、よく見ていてくれたんだなと心が温かくなりました。カード大切にします」
 
 
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