最後の授業。「ここから、かな」-第4回特別授業@彦根東高校 定時制課程

2015年6月、滋賀県立彦根東高校の定時制課程に通う3・4年生に対して、

全4回の授業を行いました。
今回は、4回目の最後の授業の様子をお届けします。

▷第1回 いろんなオトナの過去の失敗
▷第2回 「前回より少しだけ真剣に聞いてくれた!」
▷第3回 「ここにいる」というサイン
▶第4回 最後の授業。「ここから、かな」

 

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2015年6月25日
彦根東高校定時制課程での最後の授業です。
この日は先生の計らいで、高校生たちといっしょに給食を食べさせていただきました!
(彦根東高校では定時制課程の生徒の夕飯として給食が用意されています!)

 

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最後の授業のテーマは「みんなでユメブレ♪」
D×Pが考える「ユメ」とは、一般的な「夢」の定義とは違い、
「いまちょっと興味のあること」から「将来こんな風に生活してみたいなぁ」ということまで、なんでもあり!
まずは「ユメお絵かき」でそれぞれが持っているユメをクレヨンで描いた後、
みんなでユメの発表会を行います。

 

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授業開始前の3年生クラスのミーティングでは、
前回の振り返りミーティングでコンポーザーから出た
「最後の授業でユメブレをやるべきか」という疑問にお答えしました。

※ユメブレとは、ユメのブレイン・ストーミングのこと。ちょっとしたことも含めて自分がやってみたいと思うことを、皆で共有しあう場です。

D×Pスタッフが最終的に出した答えは、「やる!」

ただし、全員でやるのではなく少人数の生徒とコンポーザーでグループを作り、
生徒にとってできるだけやりやすい環境で行うことにしました。
グループ分けもこれまでの授業から分かった生徒とコンポーザーの相性を見て決めました。

ユメブレは「生徒たちが自分の考えや想いを自分の言葉で表現し、周囲に認められる経験を得る」を目的としていること、
一般的な「夢」と違い、ちょっとしたやりたいことでもいいこと、
自分のユメを描きたくない子には無理に描かせなくてもいいことなどを、
スタッフとコンポーザー全員で共有し、話し合いました。

 

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そして、最後の授業が始まりました。

まずは「ユメお絵かき」から始まります。
それぞれの「ユメ」を、クレヨンを使って自由に描いてもらいます!
※ユメお絵描きとは、一人で画用紙に向かい、自分の「ユメ」を考えて、クレヨンをつかって絵や文字で表現する時間です。「ユメ」は、大きな夢や目標だけでなく、ちょっとしたやってみたいことも全て含めて「ユメ」と呼んでいます。

授業開始直後は、多くの生徒がクレヨンを持つ手が止まってなかなか自分のユメを描けずにいました。「ユメとかないし…」と漏らす生徒もいます。
隣にいるコンポーザーやスタッフがおしゃべりのなかで話を聞き出していくと、
「海外に行きたい。日本にないものに触れてみたい」
「服が好きだからショップ店員になりたい」
と、生徒から話し始めました。

 

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アルバイト経験がない、ある生徒は、
画用紙に「ちゃんと仕事をする」というユメを描いていました。
これまでの授業でも、
「働いていない今の自分に対して違和感がある」という悩みを話していました。
同級生たちの絵を見て、「みんなちゃんとユメがあっていいなぁ…」とつぶやくその生徒に、
「あるやん、自分も」と、コンポーザーが声をかけると、
「ありがとう(笑)」と言って、少しはにかんで見せました。

 

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1回目の授業ではずっと俯いていて発言も少なく、
先生方も心配していた生徒が、
4回の授業を通してどんどん顔を上げるようになりました。
今回のユメお絵かきでも、
生徒の好きな紫色のクレヨンできれいな星の絵を描いていました。

 

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「みんなの前で感想とか書いたりするの嫌だから…」と言って3回目の授業を欠席した生徒が、最後の授業にまた出席して、「アメリカに行きたい」というユメを描いていました。
「これ、1日中描いても終わらん(笑)」と言って楽しそうにユメを描く生徒や、
余った時間でスタッフの似顔絵を描いてくれた生徒もいました!

 

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4年生クラスでは「ユメ」を発表する方法として、
みんなで「ユメの展示会」を行いました。

ユメの展示会とは?
「ユメお絵かき」でみんなが描いた「ユメ」を教室に展示します。
みんな自由に友だちやコンポーザーの絵を見て回り、一人ひとりのユメに対してメッセージカードにコメントを残していきます。

自分のユメに対して友達が書いてくれたメッセージを見て嬉しそうな表情を浮かべる生徒の姿もありました。

 

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3年生クラスでは、「ユメお絵かき」の後に
グループ内でユメの発表会をするグループもあれば、
このグループで無理にユメを共有する場をつくるべきじゃないと発表会をしなかったグループもありました。
そのグループでは会話の中から生徒のユメについて聞き出すことで、生徒も自然に話すことができていました。

 

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授業中に「あっ、オレ予定あるからもう出るわ!お兄さんたち来週も来る?」と言われ、
今日で最後だよーと伝えると
「えっ、そんなら最後までおるわ!」と言って、用事があるのに授業が終わるまで残ってくれた生徒。
授業の終わりが近づくと、
「さみしいなぁ」、「1ヶ月あっという間だった」、「大阪遊び行くわ」と声をかけてくれた生徒たち。
たった4回の授業でしたが、生徒とコンポーザーやスタッフの間に、
こんなにも温かい関係を築くことができました。

 

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授業後に行った振り返りの時間での、コンポーザーの感想を一部紹介します。

「自分にはないものを持っているコンポーザーばかりで助かった」
「最初、コンポーザーは『先生的な存在』だと思っていたけど、だんだんとそうじゃないことに気づけた」
「こっちが笑顔になるような時間だった」
「生徒たちから学ばせてもらうことのほうが多かった気がする」
「生徒に対してもっとできることがあったのでは…」
「生徒たちを受け入れることはできたけど、次のアクション(生徒自身の納得)まで至らなかった」

 

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最後の振り返りの時間、多くのコンポーザーが共通して抱いていたのは、
「ここから、かな」という感想でした。
授業自体は4回で終わりましたが、生徒とD×Pの関係がこれで終わるわけではありません。
D×Pでは今後も、彦根東高校の生徒とコンポーザーがまた会える機会を設けていきたいと考えています。

 

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