11月1日(土)、ECC学園京都学習センターにて第2回クレッシェンドが行われました!
通信制高校の生徒のためのキャリア教育プログラムです。
社会人・大学生ボランティア(コンポーザー)との交流を柱として、生徒の自己肯定感の向上と社会関係資本の獲得をめざしています。
クレッシェンドでは1クラス(最大10名の生徒)に対して3ヶ月間で全4回の授業を行います。
前回の第1回の授業では、「大人の失敗体験談」を高校生たちに伝えました。
大人たちも、つらい経験や苦しい経験を抱えながら生きている。「自分だけじゃないんだ」と思ってもらう場になりました。
※前回のクレッシェンドの様子はこちら♪
そして今回、第2回目のプログラムは、「みんなの生活、見てみよう!」。
「ぶっちゃけ、大人たちって何をしているの?」
「どんないきさつで、その進路を選んだの?」
コンポーザー(社会人・大学生ボランティア)たちの日々の生活について知り、さまざまな生き方があることを知ることができる授業です。
インターン生とコンポーザーが話をしながら、
「こんな絵、面白くない?」「これなんかどう?」と会話しながらホワイトボードに絵を描いていきます。
普段の学校での「授業」のように「教える・教えられる」という場ではありません。
“お互いに学び合う場なんだよ、安心していいよ”ということを生徒たちに言外に伝えるため、クレッシェンドではたくさんの「遊び」の要素を取り入れています。
ホワイトボードの落書きも、実はスタッフの「工夫のカタマリ」だったりします。
その後、続々と集まってくれた高校生たち。
今回は、7人の生徒が参加してくれました♪
最初は少し緊張した空気が流れ、誰とも話さないまま、早速イスに座り込んでしまう高校生も。
そんな生徒を見ていた1人のコンポーザーが、高校生のそばに寄り添います。
「今日はどうやってここまで来たんー?」「授業、楽しみやなー!」
こちらから話しかけると、高校生からもぽつりぽつりと話してくれるようになります。
そうやって少しずつ、少しずつ。信頼関係を築いていきます。
もちろん、なかにはすでにコンポーザーと仲良くなっている高校生も。
早速、図書館で借りてきたという本をコンポーザーに紹介してくれました。その生徒は文学が好きだそうで、普段から難しい本も読んでいるようでした。
自分の好きなことを話せることは、やはり楽しいもの!
高校生との談笑が終わったところで、プログラムスタート!
まずは、「シゴト発見カルタ」というゲームを進めていきます。このカルタ、ただのカルタと侮ってはいけません!
カルタの札にはさまざまな職業が書かれています。
ルールは簡単!スタッフがある職業の人になりきり、次々にヒントを出していきます。
そのヒントから、カルタの札の中からスタッフの職業を当てられれば、ポイントが入るというもの。
「この特徴やったら、この職業じゃないかなぁ・・・」
「資格が必要な職業って、これとこれと・・・」
と話し合いながら、真剣にゲームを楽しみます。
中には、“ディスパッチャー”という、大人でも知らないような職業もありました。
「ディスパッチャーってなんやねん!笑」と談笑しあったり。
札には色んな職種が書いてあるので、
「この職業知ってる!」「この仕事、ちょっと興味あるかも」と、ゲームを通じて、高校生の新たな一面を知ることもありました。
次はオトナたちの仕事生活・学校生活について聞きながら、自分の進路について思いを巡らすプログラムです。
「世の中には、どんな仕事があるのだろう?」
「どんな生き方ができるのだろう?」
高校生の中には、自分の人生に意義を見いだせない生徒や、この先どうなるのだろうと焦燥感にかられている生徒もいます。
そのなかで、大人の具体的な人生体験談を伝えることで、さまざまな生き方を知り、「こんな生き方もありなんだ!」と希望を持ってもらえたら。
このプログラムには、そんな想いが込められています。
今回参加してくれた高校生の中には、もうすでに進学先や自分のやりたいことが決まっている生徒もいれば、まだ自分のやりたいことがよくわからないという生徒もいました。
ですが、進路が決まっていても将来について悩んでいる生徒もいれば、自分のやりたいことが決まっていなくても「今を楽しみたい」と楽しく日々を過ごしている生徒もいました。
高校生たちの中には、キラキラと目を輝かせながら聞いていたり、「うんうん」と真剣に頷きながらその体験を自分の経験に当てはめて聞いているように見える子もいました。
オトナたちの話を聞いた後は、授業の振り返りを行う学びシートを記入しながら、お菓子をつまんでのフリートーク。
前回の第1回の授業では初対面ということもあって、授業を終えるとすぐに生徒たちは帰っていきましたが、今回はお互い仲良くなれたのか、教室が使えるギリギリの時間まで話をしてくれました・・・!
前回は緊張して上手く話せなかった子も、この授業の終了時には積極的に話してくれるように。
次回のプログラムでは、みんなの実現したいユメを語る「ユメブレスト」を行います。
もちろんユメといっても、かっちりした「夢」じゃなくてOK!
無人島に行ってみたい、旅行に行きたい、など
ちょっとしたやってみたいことも含めて、「ユメ」と呼んでいます。
1、2回の授業に参加してくれた高校生たちは、いろんな大人の話を聞いて、今まで知らない世界を知ることができたかと思います。
そこから一歩踏み出して、自分の想いをクラスのみんなに共有する体験をします。
次回、高校生たちはどんな顔を見せてくれるのか、楽しみです。
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