「焦らなくていいんだと思えた」クレッシェンド第1回@ECC学園高校大阪学習センター

秋の色が深まってきた10月25日(土)、ECC学園高校大阪学習センターにて第1回クレッシェンドが開催されました。

「クレッシェンド」とは…
通信制高校の生徒のためのキャリア教育プログラムです。
社会人・大学生ボランティア(コンポーザー)との交流を柱として、生徒の自己肯定感の向上と社会関係資本の獲得をめざしています。
クレッシェンドでは1クラス(最大10名の生徒)に対して3ヶ月間で全4回の授業を行います。

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スタッフやコンポーザー(社会人・大学生ボランティア)たちが少し緊張しながら授業の準備を進めていると、
午前の部に参加してくれる高校生9名が教室に入ってきてくれました。

高校生が席につくと緊張していたコンポーザーも
隣に座ってぎこちなく会話を始めていきます。

「どの辺に住んでるの?」
「今日は何時に起きたん?」

始めは簡単に、少しずつ、お互いのことを知っていこう。
そんなキモチがこちらに伝わってくるようでした。

そして、プログラムスタートです。
まずは円になって自己紹介をしました。「名前」「学年」「最近自分の周りであったびっくりニュース」を順番に話していきます。

「びっくりニュース」でオトナたちが笑いをとろうと苦戦する中、

「ちょっと前にTVでもニュースになったデング熱のことを、先輩がテング熱って本気で間違えてびっくりしました」
と、がっつり笑いをとった男の子に一同感心。

「うちで飼ってるモモンガが赤ちゃんを産みました」
と、あっさりとすごいことを教えてくれた女の子に一同仰天。

完全に高校生に1本とられた自己紹介になりました!

 

自己紹介の次は、「すごろくトーク」というプログラムをしました。

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すごろくトークは、サイコロをふって止まったマスにあるお題をこなしていきます。
<自分が住んでいる街の紹介をしよう♪>
<透明人間になったら何がしたい?>
などなど・・・マスには面白い質問が書かれています。

<生まれ変わったら何になりたい?>
という質問にあたった高校生(男子)が
「女性になってみたいなぁ。お母さんが怒るタイミングがよくわからへんから」
「確かに、異性の考えていることはよくわからないよね」と会話が続きます…!

こんなちょっとした会話ひとつひとつの積み重ねで、生徒一人ひとりとの関係性を作っていきます。

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次のプログラムは、オトナの失敗体験談を伝える時間です。

誰もが持つ過去のトラウマや失敗の体験をどうやって乗り越えてきたのかを高校生たちに話します。
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他人と比べる必要なんてないということ。
たまには人に頼ってもいいということ。
いろんな価値観があっていいということ。

コンポーザーからはそんな話がありました。

今回参加してくれた高校生たちはうなずいたり、メモをとったりと、積極的にコンポーザーの話を聞いてくれました。
最初の授業でここまで聞き入ってくれる高校生も珍しいです。

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オトナたちの話を聞いた高校生たちのなかには,

自分らしさを大事にしたい。

 

(コンポーザーの)話を聞いて、焦らなくていいんだと思えた。

 

と感想を伝えてくれた人もいました。

おれも人に合わせてしまうから、しんどくなるときもあるねん。

 

と、コンポーザーのお話に共感してくれた人も。

高校生から「○○さんの仕事ってどんなん?」と聞いてくれる場面もあり、初めて会ったとは思えないぐらい
和気あいあいとした雰囲気で授業を終えました。

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15時からは午後のクラスが始まります。

午後のクラスに参加する高校生の中には、過去にクレッシェンドに参加したことのある生徒もいました。
どんな授業になるのかドキドキしながら、高校生を迎えました。

午後のクラスは「マトリクス自己紹介」というゲームからスタートしました。

9つのマスに1つずつ質問が書かれています。
真ん中に自分の名前を書いて、
<好きなおにぎりの具は?>
<暇なとき、何してる?>
といった質問に答えていきます。

まずは1人ひとり、自分のシートに書き込んで・・・

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全員が書き終えたところで自己紹介がスタート!
他の人との共通点があれば、それがポイントになります。

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「自分でマンガ描いたりするの?すごいな~」
「あ、ぼくもおにぎり梅が好きやで!」
そんな言葉が飛び交う中、

「共通点なんか見つからんわ」
と声をかけてくれた高校生がいました。

「そうなの?いろいろ教えてよ」
と、そっと近寄るコンポーザー。

このプログラムは共通点を探すことが目的ではなく、対話を通じてお互いを知っていくことが目的です。
こういった「共通点探し」のようなプログラムは、逆に一部の高校生を「置いてけぼり」にさせてしまうこともあります。

でも、そんな一部の高校生を見逃さずにいられるのは、5人のコンポーザーと3人のスタッフが、10人の高校生を見守っているからこそできること。

この高校生も、コンポーザーとゆっくり話をしていくことができた様子でした。

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自己紹介マトリクスを終えると、
次のプログラムに入る前に、お菓子やジュースを片手に休憩を挟みました。

この休憩時間も私たちは大事にしています。

高校生にそっと話しかけたり、最初に会話した内容をもう少し詳しく聞いたり・・・。
休憩時間になると緊張も緩むので家族や進路のことをそっと教えてくれた高校生もいました。

みんなが席についたら「失敗なんてあたりまえ!」をテーマにコンポーザーがお話をしていきます。

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小学校から常に周囲と比べてしまい、劣等感を持っていた。社会に出て、働き始めた今でも劣等感を感じることもある。
でも、「まぁ(劣等感を持った自分でも)いいか!」って思うようになったら自然と気持ちが楽になった、というコンポーザーの話。

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周りに合わせるのがイヤで、中学校から不登校になった。でも、ある人との出会いがきっかけで、外国人と交流したり、年上の大人たちと話したりすることができ、そのなかで「“普通”なんてないんだ!」っていうことに気がついた、というコンポーザーの話。

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話が進むにつれ、最初はうつむいていた高校生も
少しずつ顔をあげてくれ、話に興味をもってくれているようでした。

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陽が傾いてきた17時30分。
学びシートを書き終えた高校生が順番に帰っていきました。

 

午前・午後のクラス共に、授業が終わるとスタッフとコンポーザーで授業の振り返りをしています。

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コンポーザーには気づきシートを書いてもらい、
気になった生徒の発言や様子を共有します。
この情報共有が、次の授業の方向性を決める足がかりになります。

 

次回は、「みんなの生活みてみよう!」というテーマで、コンポーザーの大学生活や仕事について知りつつ、自分の進路について考えていく授業です。

 

始まったばかりのクレッシェンド。

あと3回を通してもっともっと、高校生にとって居心地のいい場所にできるように「また来たい!」と思える空間をみんなで創っていきたいと思っています*

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