通信制高校の生徒が、NPO法人D×Pが提供するチャレンジプログラムを
通じて参加した島根県隠岐郡海士(あま)町でのインターンシップを終えて帰ってきました。
インターンを経験したのは、通信制高校に通う佐々木くん。島根県海士町の旅館にてインターン生として8日間受け入れていただきました。旅館運営にかかるお仕事や農作業/漁獲のお手伝いをしました。
大阪でもギターコンサートを開催したことがあるのでご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、佐々木くんの特技はギター演奏です。佐々木くんは、「地元の高校生たちと会って、ギターを弾きたい」と自ら持ちかけ、動き出し、海士町の教育委員会の皆様のご協力により、地元の高校生たちの前でギターコンサートを開催することができました。
インターン中はほぼ毎日のように、D×Pの今井の携帯に興奮したようすで電話やメールをくれた佐々木くん。インターン終了後、初めてD×Pのオフィスに顔を出してれた時は、海士町で大きな刺激を受けて帰ってきたのは確かだけれど、その心の変化を本人もまだ言葉では表現できない様子が見受けられました。(私達大人も、大きな刺激を外から受けた直後は、その変化を言葉にするのはなかなか難しいものです。ましてや、高校生の時分では、相当なものだと思います。)
そして先日、10/26(土)のフォトブック出版記念イベントにて、次のように話してくれました。
「自分の将来に対してものすごく悩んでいた。海士町に1週間と少しいて、インターンの最終日に、”僕はなんでここにいるんだろう?”と思った。その時、”いろんな人に助けられてここにいる”ということを感じた。それを少しでもいいから返して行きたいなと思った。実際に返していくために何をしていけばいいのかはわからないけれど、一つの方向性として見つかったような気がしている。」
”恩”というとちょっとちがうけれど、いままでもらったたくさんのものを、
他の人に少しでもいいから返していきたい。
高校生の彼からその言葉が出たとき、その場で聞いていた大人がゴクリと唾を飲む音が聞こえたように感じました。「高校生のときに、自分のことではなくて、他者に何かをしようという気持ちになるというのは、ものすごいことだと思う」と、コンポーザー(D×Pの社会人ボランティアの方)も語ってくださいましたが、まさに、その通りだと思います。(私たちD×Pのスタッフや社会人ボランティアの方々は、日々高校生から様々な学びと気付きをもらいます。佐々木くんの一言は、私達大人に、様々な問いと”揺らぎ”を投げかけてくれるものでした。)
海士町のインターンで様々な経験を得て、いまその経験がどんなものだったかを言葉にしようとしている彼を、ゆっくりと見守っていきたいと思います。もし、このブログでご報告できることがあれば、またお知らせしますね!
◆メディア情報
朝日新聞(夕刊)2013年4月8日
動画でクレッシェンドの授業の雰囲気を感じていただけます