「クレッシェンド」は、通信・定時制高校で行っているD×Pの独自プログラム。多様なオトナとの関わりを通じて高校生が人とのつながりをつくることを目的とした授業です。
プログラムの最後には、高校生が「このオトナになら自分のことを話してもいいかな」と思えるような、オトナと高校生の関係づくりを目指しています。
クレッシェンドは、D×Pの社会人・大学生ボランティア「コンポーザー」(=オトナ)と高校生との関わりと対話を軸にした授業です。高校生は様々なオトナの過去と現在の姿を知りながら、自分の過去と未来を考えていきます。
D×Pが大切にする姿勢『「ひとまとまり」でなく「一人ひとり」と向き合う』『否定せずに、関わる』『様々な年齢やバックグラウンドの人から学ぶ』を大切にしながら高校生と関わります。特に「否定せずに、関わる」という姿勢については、クレッシェンドのなかで高校生にも伝えています。
数ヶ月間、全4回以上にわたる授業では、同じ高校生に対して同じオトナたちが関わります。また、原則オトナと高校生の比率はおよそ1対3の少人数制。回数を重ねるごとに、少しずつ関係性を築いていくことができます。
通信・定時制高校の「総合的な学習の時間」や「産業社会と人間」などの授業の枠組みのなかでクレッシェンドを行います。単位認定された授業のため、ある程度参加の強制力があり、しんどさを抱えた高校生にリーチしやすくなっています。
D×Pでは、クレッシェンドのあとも学校外で高校生とつながり続けられる「アフタークレッシェンド」というプログラムや、高校生の「なにかやってみたい!」という気持ちに応える「チャレンジプログラム」があります。
全4回の授業の場合、例えばこんなプログラムを行います。
※プログラムの内容や実施回数は、学校により異なります。
コンポーザーの過去の辛かった経験・しんどかった経験を聞きます。人間関係でのトラブル、家庭でのしんどかったことや挫折経験など様々なオトナの過去を知ります。
コンポーザーの現在の生き方や仕事・大学生活、今の生き方に至った経緯を聞きながら、自分の「これから」をちょっとだけ考えてみます。
ユメブレは「ユメブレスト」の略。D×Pでは大きな目標からちょっとやってみたいことも含めて、「ユメ」であると定義しています。自分の「ユメ」をクレヨンで描き、自分の言葉で表現します。
これまで授業に関わった同級生やコンポーザーに抱いた印象をメッセージカードに書いて、伝え合います。受け取ったカードを読んで、気がつかなかった「自分」の姿を知ることができます。
何したかはそんなに覚えてないけど、アイスブレイクとか、ゲームとか、とにかく楽しかったのは覚えています。学校も家もしんどかったから、心から楽しいと思えるのが久しぶりでした。
(コンポーザーの)私のことを知ろうとする姿勢を目の当たりにすると、恥ずかしくもあり嬉しくもある。広い心で受け止めてくれる人がいるというだけで救われ、楽になることができた。
自分の価値は10円くらいだと思っていたけど、今の自分の価値は100円くらいだと思います。
友達の作り方について尋ねたら、「変に気構えず出会うべき人とは必ず出会うから大丈夫だよ」と優しい言葉をかけてくださって、心が軽くなった。たった一言で、心が救われた。
今まで、人生や社会の辛い部分にしか目がいってなかったので、ひさびさに将来や人生について明るく考えられたと感じます。
「クレッシェンド」を導入した高校で、高校生にプログラムに参加する前と、参加した後でアンケートを取った時の結果です。
D×Pでは原則学校を通じてクレッシェンドを実施しており、高校生の個人単位でのお申し込みは承っておりません。ご了承くださいませ。