「自分の気持ちを大事にできるようになりたいな」って思うようになりました。そうしたら、ちょっと楽に生きられるのかな。

D×Pでは、通信制高校生のさまざまなチャレンジを応援しています。
なかでも「宿泊インターンシップ」は、「ちょっと家から離れてみたい」
「いまとは違う環境で、なにかに挑戦してみたい」と考える高校生に、とても人気があります。

 

今回は、大分県湯布院町の、外国人向けゲストハウス「時のかけら」で11日間インターンをしてきた
佐野 光宙 (さの みそら) さんに、話を聞いてみました♪

 ※記事内の写真はすべて、佐野さんが湯布院で撮ったものです。

 

 

大阪での生活がつらくて、「時のかけら」に逃げたかった

 

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— 「時のかけら」でインターンしようと思ったのは、どうして?

 

「逃げ出したかったから」です (笑)

ちょうど高校に入ってから一番つらい時期でした。進路や勉強に対する不安とか、人間関係の悩みが重なって。家は結構好きだけど、家のなかにいても落ち着かない時もありました。

そんなとき、のりさん (D×P共同代表 今井) のSNSの投稿を見て、「私も行きたい ! 」って伝えました。のりさんには、「マジか ! 」って驚かれました。

のりさんは私の怖がりな性格を知っているから、「行きたい ! 」って言うなんて、意外だったのかな。

 

 

— 知らない土地、知らないひとの所に行くのは、不安じゃなかった?

 

めっちゃ不安でした。いざ、行くって決まってからも不安でしょうがなかった。

でも、不安よりも「日常から逃げ出したい」っていう気持ちのほうが大きかったかな。

 

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—    この間、みそらがインターン中に書いた日記、読ませてもらったよ ! めっちゃ素敵やった。心に響いた。

 

ありがとうございます。文章を書くことが好きなので、日記を書くのはとても楽しかったです。この間、この日記を「時のかけら」でお世話になったひとに読んでもらったんですけど、褒めてもらえて嬉しかったな・・・♪

 

 

※  時のかけらのインターン中に、みそらさんが書いた日記の一部を大公開 !


出発の前から、かなり緊張していて
列車からの景色にときめきながらも心がゾワゾワしていました。

でも、素敵なまちに降りて、カズさん (時のかけらのオーナー) に会ってみると
とっても気さくで緊張がほぐれました !

山も緑も川も田んぼも、全部が綺麗で
ふだんの生活で染み付いたいろんなものが落ちていくような感覚でした。


午後から、草刈りをしました !

でも、草刈りをはじめる前に、時のかけらで飼っている鶏が
死んでいるのを発見したんですよ。イタチか何かにやられたみたいでした。

そのこともショックだったんですけど、まだその鶏があたたかかったので、
カズさんが「食べようか」って言ったんです。
ものすごくびっくりしました。どうしよう、そんなの食べられへんって思いました。

だけど、結局他のひとが調理してくれたものを食べることになって、食べました。

食べるまで、ものすごくドキドキしていました。
だけどね、やっぱり、美味しいんですよ。
どんな考えが湧いてこようが、わたしが人間であることは変わりないんだな、って思いました。

今まで感じていた食べ物への感謝よりも
もっと深みと重さのある感謝の気持ちでいっぱいになりました。 


イギリス人のオーリー (スタッフ) が、オムレツを作ってくれました。

その時、がんばって英語で「家に帰ったら、このオムレツ作ってみるよ」と言ったら、
彼はレシピを書いて渡してくれました。丁寧なひとだなって思って、嬉しくなりました。

その後、英語を教えてもらいました。もっと単語とかたくさん覚えて
いずれはいっぱい喋れるようになろうと思いました。


午前中に仕事が終わって、わたしは湯布院をひとりで観光しました。
ちいさな温泉に入ったり、帰りに川沿いでのんびりしていました。

のんびりボーッとしているその時間は、最高に幸せでした。
自分がここで毎日、何かしらの「しあわせ」を感じていることが不思議でたまりません。

なんてしあわせなんだろう、こんなしあわせな世界、まだわたしの世界にあったんだ。
しあわせを求めて生きてもいいんだな、そんなことを考えました。


大阪へ帰る朝、「時のかけら」の人たちと別れてすぐ、電車の中で号泣しました。

いろいろ自由にさせてくれて、ふだんわたしの周りにいる大人とは違う生き方を見せてくれた
オーナーのカズさん、あきをさん。

そして、空を毎日変えてくれた雲。
私が大好きな緑。
山や花をより美しくしてくれた太陽。
心を癒してくれた月。

そして私の動物嫌いを、ちょっとましにしてくれたヤギや豚や鳥達。

みなさんに、全てに、感謝です。


 

 

「自分のことを大事にできるようになりたい」と思って、自分で通信制高校を選びました。

 

 

— ちょっと話題がそれるんやけど、みそらが「通信制高校」を選んだ理由を、聞いてもいいかな。

 

小さい頃から、「自分がしっかりしなきゃ」って思って生きてきて、常にいろんなことが不安で仕方なかったんです。

中学生の頃は、自分の全部を否定していて、でも、「このままじゃあかんな」って、ふと思いました。
このまま全日制の高校に進んだら、今までと変わらず、笑いたくないのに笑ったり、自分のことが嫌いなままかもしれない。
「自分のことを大事にできるようになりたい」と思って、自分で通信制高校を選びました。

通信制高校でも、「つらいな」って思うことは正直あるけれど、「自分で通信制高校をえらんだ」っていうことは、自信になっているなぁって思います。

 

 

— 入学して、いま2年生も半分終わって、どんな感じかな。「自分のことは大事だなぁ」って思う?

 

うーん。

まだ、「自分、ダメなやつだな」って思ったりもします。
わたしは、「いろんなことに対応する力はあるけれど、それがありすぎて、適応はできていない」って思う。

でも、昔よりは自分のことが好きになれたかな。
それは、自分と同じような経験をしている友達がたくさんできて、「ひとりじゃないんだ」って思えたからかな。

 

 

「自分の気持ちを大事にできるようになりたいな」って思うようになりました。そうしたら、ちょっと楽に生きられるのかもしれないなって。

 

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— 「時のかけら」から帰ってきて、大阪での生活はどう?

 

うーん・・・相変わらずって感じですかね・・・

やっぱり自分は、大阪の世界を窮屈に感じているけど、ここを「窮屈だ」って思わないひとも、当然いるじゃないですか。
そういうひとをみていると、「世の中・・・不平等だなぁ」って思ったりとか (笑)。

 

でも、湯布院に行く前とはちょっと変わったことがあって、「自分の気持ちを大事にできるようになりたいな」って思うようになりました。たとえば、自分にウソをついてまで、友達の誘いにのらなくていいんだなぁ、とか。
そうしたら、ちょっと楽に生きられるのかもしれないなって。

 

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みそらさんへのインタビューは、これでおしまいです。

お読みいただいてありがとうございました。

D×Pではこれからも、高校生ひとりひとりの挑戦の機会をつくっていきたいと思います♪

 

 

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