安心できるからこそ、自己表現ができる。ー D×Pアート部活動レポート

私は、「好きなことが同じ人」と話すのが好きです。

初対面の人と「こんにちは〜」と話しかけても、
そのあと「なにを話そうかな?どういう話だったら面白いかな?」
と悩んでしまうこともあります。

でも、【同じことが好きで集まった】という前提があると、その人のことを深くは知らなくても、仲間意識のようなものが生まれたりして。好きなことの話をしていたはずが、関係ないことに話が及んだり、普段は周囲に話さないようなことをぽろっと言ってしまったり。

同じことが好きな人と集まることで、
普段では得られないような
「安心できる空間」がつくられるような気がします。
そして、安心できるからこそ、自己表現ができる。
あなたはどんな方法で、自分の思いを人に伝えますか?
言葉?文章?それとも、写真?

今回ご紹介する「DxPアート部」では、絵を描くことが好きな高校生や大人が集まって、何気ない話をしながら、様々なキャンバスに思い思いの絵を描いています。2016年3月に始まりもうすぐ1周年を迎えるD×Pアート部の活動を、ご紹介します♪

(文責:広報インターン西村美穂)

「DxPアート部」 は、アフタークレッシェンドの一つの活動です。
アフタークレッシェンドとは、授業(クレッシェンド)を終えたあとも高校生と繋がり続け、高校生の社会関係資本を構築するための仕組みです。

 

1回目  絵本の絵を描こう!

初回は、絵本作家を目指している元企画運営スタッフの近藤さんが企画しました。まずは文章が書かれた紙が配られます。今回の企画は、近藤さんが用意した文章を元に、「白紙の絵本に絵を描いて、みんなで絵本を完成させよう」がテーマ。2人1組で1場面ずつ担当し、「この文章にはどんな絵がいいかな」と想像しながら描き進めて、みんなで1つの絵本を完成させました。

この日集まった高校生は、通信・定時制高校4校からそれぞれ集まりました。

「絵を描くことが好き」ということだけが共通点の初対面の彼ら。でも描き進める中で、お互いの絵の上手さに驚いたり、声をかけあったりしていました。普段1人で絵を描くことの多い生徒たちにとって、数人で集まって、誰かと一緒に1つの絵を完成させるということは、新鮮だったのかもしれません。

 

2回目 Tシャツに絵を描こう!

今回のキャンバスは、Tシャツ。自分オリジナルのデザインのTシャツを完成させました。この回では最後に、完成したTシャツの展示会を行い、みんなで自分のデザインしたTシャツについて話したり、お互いのTシャツに感想を言い合ったり。前回より時間をかけて、各々の個性を感じ合うことができました。

もちろんDxPアート部では、集まったからといって、「話さなければならない」ということはありません。話すことが苦手な生徒だっています。話さなくても、自分の好きなことができる、自分のペースで思い思いの絵を描く。そういう場所でありたいと思っています。

 

3回目 マグカップに絵を描こう!

今回のキャンバスは、前回の終わりに生徒の一人から希望があったマグカップ!シンプルにペンで絵を描いたり、マニキュアと蒸留水でマーブル柄にしたり、マスキングテープを貼り付けてみたり。マニキュアで作るマーブル柄を一人が作り出すと、みんなが「どんな柄になるんだろう」とその手元を覗き込んで見守ったりしていました。思い思いのマグカップを作成する中、近状報告の中で「就職が決まった」という嬉しい報告も聞くことができました。

 

4回目 展示会に行こう!

今回はこれまでと打って変わり、DxP事務所を出て、「大阪をアートで元気にしよう!」というテーマの展示会に行ってきました。参加した生徒たちは、みんな食い入るように展示を観ていました。

その展示のなかに、「観に来た人も絵を描いてみませんか?」という企画がありました。そこで描いた絵は、この展示の主催者の次回展示で一緒に展示されるとのこと!その絵のテーマは、『あなたの今についてを書いてください』。さっそく、みんなで描いてみることにしました。

素直にそのまま描きたいものを描いた生徒もいるし、今の自分を絵の中に表している生徒もいました。描き終わった後に、みんなで絵を見せあい、その絵はどういう絵なのか話し合いました。

美術館の後はカフェに移動し、みんなでお茶を飲みながら、今日の展示はどうだったかと話したり、指の関節や腕の描写など細かい技法的なところまで深く見ている生徒がいたり。「私もあんな風に色使いかうまくなりたい」と言っている生徒、展示を見て「これ文化祭でやろうと提案してみる!」という生徒もいました。

高校生同士でも、一人が「こうすると見やすい」と漫画の描き方を説明すると、それを聞いた漫画を描きたいと言っていた生徒が「いいこと聞いた、やってみよう!」と、生徒の中でも交流が生まれつつありました。

 

5回目 遠足に行こう!

今度は万博公園にて開催されていた「おおさかカンヴァス2016」というアート展に行ってきました!
というのも、そこには前回観に行った展示会にて、生徒たちも描いた「今のジブン」というテーマの絵が、大きな壁画と組み合わさって出来た作品が飾られているからです!その作品を観に行くことになりました。

当日、万博公園に着くとすぐに生徒の口から「人ごみが苦手」という言葉が。それもそのはず、万博公園では多数の企画が行われ、たくさんの人が訪れていたのです。そして、歩きながら「音が苦手」「群生している物が苦手」・・・と生徒たちから苦手なものの話が上がります。外の世界には、生徒たちが「しんどいな」と感じることが多くあるのだなと感じました。

出来るだけ静かで人通りの少ない道を進み、お目当ての展示を見た後は、「前回のデッサンから今回までの間に色んな作品をみる中で、何か変化があるかもしれないね」ということで、前回と同じテーマの「今のジブン」・ 「今描きたいもの」で絵を描いてみることになりました。

結果、その絵は前回と全く違うものになっていました。例えば、前回に引き続き自分のオリジナルキャラクターを描いた生徒が、前回は「顔は笑っていても、内心は疲れている」という絵だったのですが、今回は前回よりも穏やかな気持ちだったらしく、 同じキャラクターでも「あぁ秋だなぁ」の一言。描く時の気持ちによって出来上がる絵も全く違うものに仕上がるようでした。

 

そして、今回のキャンバスは「ハガキ」だったことから、遠足から数日後、素敵なお便りがDxP事務所に届きました♪

こんなアート部の活動の様子、いかがでしたか?

現在もアート部では月1回程度の活動を続けています。

開催回数を重ねるごとに生徒たちから、「次はこういうことがしたいな」と希望も上がるようになってきました。現在はD×Pスタッフが企画し準備をしていますが、今後は、高校生が企画を出し合ったり準備したりできるような場になるかもしれないな…と感じています。

そして!今、DxPアート部は、「アート展」の開催に向けて準備を進めています。このアート展は「DxP写真部」とも合同で出来たらいいなと思い、先日初めて2つの部活動合同の会議がありました。DxPアート部に参加している生徒が、今度DxP写真部に参加することになったりと、新しい出会いもはじまっています。

 

D×Pアート部は、ゆっくりと歩みを進めています。

 

御礼

2016年度のアート部の取り組みは、花王ハートポケット倶楽部様、花王株式会社様およびD×Pにご寄付くださった個人の皆様によって支えられています。

はじまったばかりのアート部に可能性を感じ、ご寄付くださった花王ハートポケット倶楽部様、花王株式会社様、そして日頃D×Pの活動を強く支えてくださっているマンスリーサポーターの皆様、ご寄付いただいた皆様、本当にありがとうございます!

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